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実践!認知症ケア研修会2025(福岡会場)

翌日からの現場実践で「できる」関わり方の再考

開催日 2025年3月16日 開始:09:30 | 終了:16:45 | 開場:09:15
会場 博多バスターミナル貸しホール
福岡県福岡市博多区博多駅中央街2-1 9F[地図]
※地図は若干の誤差が生じる場合があります。詳細は主催者よりご連絡いたします。

(JR博多駅より徒歩3分)
講師 9612G Project 椎名 淳一
株式会社QOLサービス 妹尾 弘幸
株式会社きらめき介護塾 渡辺 哲弘氏
株式会社Re学 代表取締役 川畑 智氏
社会福祉法人白寿会  上村 尚之 氏
定員 80名
主催 日本通所ケア研究会
受講備考 [1講座]3,500円(税資料代込み)/[全3講座]10,000円(税・資料代込み)
関連資料

概要

\認知症ご利用者の自立した日常生活を出来るだけ長く保つための関わり方の再考/
認知症のご利用者が自立した日常生活を長く継続していただくために、私たちに求められる関わり方は、現状のケアに満足しそのケアを続けていくだけでよいのでしょうか。生活機能が徐々に低下していくご利用者にとって、ケアスタッフの適切なサポートや関わり方によって、認知症の症状進行を緩やかにし生活機能の維持に繋がります。また、認知症のご利用者が失いかけていた自信や意欲の向上から自己効力感が維持され、生活における自立心が高まり、ご利用者にとって大きな尊厳の維持につながります。そのために私たちは、ご利用者が自立した生活を営むための支援がより効果的に行えるよう日々のケアを振り返り再考していく必要性がるのではないでしょうか。
本研修会では、4つのテーマから認知症ご利用者への日々の関わり方を再考することで、翌日からの現場ケアがより質の高いケアを提供するための下地を醸成していただきます。

こんな方におすすめ

  • 介護、医療、福祉分野に従事されている方

プログラム

  1. [タイムスケジュール]

    講座【1】9:30~10:45
    介護現場で働くスタッフのための認知症ケアの基本
    ~認知症の正しい理解と関わりが出来てますか~
    講師:渡辺 哲弘 氏(株式会社きらめき介護塾 代表取締役/認知症介護指導者)
    (内容)
    認知症の理解を深めつつ、「目の前の人は今、どんな気持ちでその瞬間、どんなことを考え、行動しているの?」といった、「人」の気持ちに焦点をあてながら認知症ケアの基本をしっかり落とし込んでいただきます。専門用語を覚えることももちろん大事ですが、明日 から現場で活かせる考え方を一緒に学んでいきます。
    ・“介護職に必要な能力”って!?~心身の状況に応じたケアの実践~
    ・“寄り添う”って!?~私達はいったい何をしたらいいの?~
    ・“記憶障害”って!?~認知症の進行度合いによって異なる特徴を理解しよう!~
    ・“脳の仕組み”パート(1)~ふだん私達は、どんな風に考え、行動しているのか~
    ・“脳の仕組み”パート(2)~その不可解な行動は、すべて脳の中で起こっている!~
    ・“どうして拒否するの?怒り出すの?”~良かれと思ってやっているケアが上手くいかない理由を探る~

    講座【2】10:55~12:10
    認知症の人への伴走支援
    ~認知症の人が認知症の人を支える「ピアサポート」での活躍の場づくり~
    講師:川畑 智 氏(株式会社Re学 代表取締役/理学療法士)
    (内容)
    認知症になっても希望を持って⽇常⽣活を過ごせる社会を⽬指し、認知症の⼈や家族の視点を重視しながら「共⽣」と「予防」を⾞の両輪とした施策が現在、推進されています。今までの「本人不在、意見の反映がない、支援する側の視点中心」から「本人参画、意見を反映、本人の視点重視」の支援が今求められています。認知症になった本⼈の声に⽿を澄ませ、仲間づくりや安心して話ができる環境づくりに向けた取り組みとはどんなものなのか。認知症の本⼈のチカラを活かした取り組みについて学びます。
    ・知ってるつもり…認知症基本法って?
    ・共生社会の実現のための認知症偏見チェック
    ・認知症が及ぼす介護への影響と介護原因との関係
    ・MCI、初期認知症の時期の取り組み 「For」から「with」への意識改革
    ・[対談]経験専門家(=認知症当事者者)が語る 「わたしが大切にしていること」

    【ランチョンセミナー】12:20~13:05
    [参加自由]
    総合的認知症ケアの理解
    講師:妹尾 弘幸 氏(日本通所ケア研究会 会長/総合介護施設ありがとうグループ 総施設長)
    (内容)
    理解しにくいといわれる認知症ケアについて、総合的にわかりやすく解説します。
    ・今さら聞けない認知症の基礎
    ・具体的ケアからヒントを学ぶ
    ・明日から使える認知症ケア
    ・ご利用者へのアプローチ事例 ほか

    【みんなで情報交換】13:10~13:50
    [参加自由]
    今わたしが感じている認知症ケアの現場での困りごと
    (内容)
    認知症ケアの現場で働く多くの方が共通して抱えている困りごととして「コミュニケーションの難しさ」「行動の理解と対応の難しさ」「家族との関係・期待のズレ」「スタッフ間の連携」「業務の多忙さとバーンアウトのリスク」「知識不足と教育の必要性」を感じられています。この情報交換会では他事業所の方と情報交換をしていただくことで、日々のケアの悩みを共有し意見交換をすることで、自分たちのケアを再確認していただきます。また研修終了後も情報交換ができるきっかけづくりとしてもご活用ください。

    講座【3】14:00~15:15
    間違いだらけの認知症ケア!
    ~認知症の人を不安・不穏にさせないコミュニケーション技術~
    講師:椎名 淳一 氏(9612G Project代表/認知症介護指導者)
    (内容)
    認知症の人の不安や不穏な気持ちを軽減し、安心して過ごせる環境(物的環境・人的環境)をつくれていますか。認知症の人の反応を観察しながら、心地よく感じてもらえ、不安・不穏にさせない、少しの工夫で大きな効果を得られるコミュニケーションの取り方について、介護現場での「あるある事例」を基に学びます。
    ・認知症の人がなぜズレた行動や言動をしてしまうのか?
    ・認知機能障害(中核症状)との関連を考える
    ・認知症の人への介護職員のケアがズレた対応(一見いつも通りだが、声掛けが伝わらない、不安で混乱!ケアをしようとしてさらに興奮!、普段は行動的だが、最近ボーっとしている)
    ・どうやってコミュニケーションを取ればいいか
    ・認知機能障害(中核症状)に応じた関わり方
    ・「注意障害」「失認・実行機能障害」「記憶障害」「見当識障害」を理解した対応方法 など

    講座【4】15:30~16:45
    事例から具体的ケアの支援方法が分かる!介護現場で「困難事例」とされる認知症利用者への介護場面の対応から
    ~その時困ったのは「誰」なのか?~
    講師:上村 尚之 氏(社会福祉法人白寿会 常務理事/福岡県認知症介護指導者会 執行部)
    (内容)
    正解がない認知症ケアだからこそ、認知症ケアを行っていく中で、不安に思うこと、ケアの方法など、どのように対応したら良いかわからないことが起こっているのではないでしょうか。しかし、その場しのぎの対処ケアだけだと解決していきません。本講座では、事例を活用しながら学ぶことで、認知症ケアの一つの方法、ヒントとして、今後のケアの参考として引き出しを増やしていきます。
    ・認知症ケアの目的
    ・専門職の評価的な理解から分析的・共感的理解へ思考が変わることで、認知症高齢者の捉え方が変わる
    ・「なぜ、入浴を嫌がるのか?」
    ・中核症状の影響とBPSDの症状に整理しながら支援方法を検討する
    ・専門職の認知症に関する理解不足
    ・拒否や抵抗の多くは「認知症だから仕方がない」という偏見や諦めの対応が原因

    ■その他■
    本研修会は日本認知症ケア学会単位認定講座です(認知症ケア専門士単位:3単位)

講師

  • 椎名 淳一

    9612G Project
    代表
    椎名 淳一

    ・9612G Project 代表
    ・認知症介護指導者
    ・介護福祉士
    ・介護支援専門員
    ・千葉県認知症介護指導者ネットワークbeingちば代表世話人
    ・being関東ブロック世話人
    ・一般社団法人全国認知症介護指導者ネットワーク 理事
    ・習志野市キャラバンメイト
    ・自然観察指導員

    千葉県出身。契約スノーボードライダーを引退後、自分にしかできない専門的な仕事を探すうちに、得意なコミュニケーションを活かすことや日本の重要課題であるという社会性に惹かれて介護の仕事を選ぶ。
    21年前に現在の職場である介護老人保健施設ケアセンター習志野に入職。
    認知症専門棟管理者10年、支援相談員3年、デイケア管理者3年、一般療養棟5年、その他法人内関東各地域への出向も経験し、現在は介護老人保健施設ケアセンター習志野にて介護管理職として勤務。
    以前、自身が管理する部署の離職が多く、人材育成・認知症ケアの指導に課題を抱えたため、2016年に認知症介護指導者養成研修を受講。その後、千葉県認知症介護指導者として活動している。
    千葉県の認知症法定研修運営・講師、他法人の人材育成研修講師などを担当している。

    [執筆]
    ・認知症の人に寄り添う・伝わる言葉かけ&接し方(共著:2024年)

  • 妹尾 弘幸

    株式会社QOLサービス
    代表取締役
    妹尾 弘幸

    日本通所ケア研究会 会長
    株式会社QOLサービス 代表取締役
    総合介護施設ありがとう総施設長
    早稲田大学非常勤講師

    川崎リハビリテーション学院卒業後、救急病院、県立病院などで理学療法士として勤務する傍ら、介護福祉士養成学校などの非常勤講師を務める。1998年に理学療法士勤務の傍ら有限会社QOLサービス(現、株式会社QOLサービス)を設立。2004年に介護部門「多機能地域ケアホームありがとう」を開設。現在は株式会社QOLサービス代表取締役として「月刊デイ」「認知症ケア最前線」「デイの経営と運営」などの定期購読誌を発行する傍ら、介護現場での臨床実践・研究なども精力的に行っている。

  • 渡辺 哲弘氏

    株式会社きらめき介護塾
    代表取締役
    渡辺 哲弘氏

    愛知県出身。
    信州大学教育学部を卒業後、滋賀県の障害者施設・高齢者施設などの介護現場で17年間勤め、2014年に認知症ケアの研修講師として独立。現在は、介護事業所や病院での専門職向けの研修や公民館、学校等での地域住民向けの講演会など、日本・ハワイにて年間で約300回の研修・講演を実施している。その他の活動として、一般社団法人を立ち上げ「1日でも早く、一人でも多く、全国に伝えたい」を理念に、【認知症の基本】を職場や地域で分かりやすく伝えられる専門職の養成を実施している。

    【現場ケアでの自分の強み]
    なぜ?どうして?と常に理由を考えながら、自らのケアをふり返ることができる点

    【認知症の方への関わり方で重要視している点]
    認知症」と「人」、2つの視点を大事に相手をみること。
    認知症の方の残存能力を奪わないために介護・リハビリの専門職として実践している事
    「困った人を助ける」ではなく、「困らないようにする」ことの実践。

    【講演の中で一番の参加しどころ]
    私達が普段から当たり前のように使っている「寄り添う」という言葉の意味を正しく理解した上で、認知症の“人の気持ち”を大事にしたケアについて考える。

    【メッセージ]
    認知症の基本をふり返り、初心に戻ることを大切にお話させていただきます。

  • 川畑 智氏

    株式会社Re学 代表取締役
    川畑 智氏

    ・理学療法士
    ・認知症ケア専門士
    ・一般社団法人日本パズル協会 特別顧問)

    宮崎県出身。2002年に理学療法士の免許を取得後、国保水俣市立湯之児病院リハビリテーションにて勤務。2006年に芦北町社会福祉協議会にて勤務。同年11月、日本初の「高齢者のためのアミューズメントパーク」をコンセプトとした公的な介護予防施設『あそびRe(り)パーク』を、責任者として開設。認知症による脳機能の低下をさまざまな遊びの中でリハビリするこの施設は、日本国内のみならず世界中から注目を浴びた。ここでの医療的な機能評価の実施により、遊びながら行うリハビリテーション活動(あそびりテーション)による脳機能の改善が認められる結果を得る。その実績により、2009年に熊本県認知症予防モデル事業プログラムを開発。その後、2011年に医療法人博光会「みゆきの里」認知症対策室室長、みゆきの里連携プログラム企画開発マネージャー、経営企画部を経て2015年8月に株式会社Re学(りがく)を設立。熊本県を拠点に、病院・施設における認知症予防や認知症ケアの実践に取り組むと共に、国内外における地域福祉政策に携わりながら、年間200回を超える講演活動を行い、普及啓発および研究活動を行っている。

    【主な表彰】
    ・2004年11月:第10回熊本県国保地域医療学会 最優秀賞受賞
    ・2005年3月:ドイツ徒手医学ベーシックコース 認定取得
    ・2006年6月:第45回全国国保地域医療学会 優秀賞受賞
    ・2010年5月:熊本県理学療法士協会賞 りんどう賞受賞
    ・2014年3月:全国キャラバン・メイト連絡協議会 全国優良活動賞受賞 ほか多数

    【「参加」の視点を取り入れたレク・アクティビティの展開で気をつけていること】
    はじめに、ADLの様子から機能低下や生活障害を見抜くこと。次に、医学的根拠に基づいたリハ的レクプログラミングし、十分な説明を行い、楽しく行うこと。最後にアプローチ前後の効果をしっかりと検証すること。この3つを大切にしています。

    【機能訓練やレク・アクティビティを行う際のご利用者のモチベーションを高める方法】
    モチベーションを高めるためには、まずは環境設定です。集団が持つ力を上手に引き出すためのコミュニケーション技術が求められます。次に、目的や方法を「分かり易く伝える」ことを大切にしています。アプローチ中は「7回褒める!」ことを心掛け、小さな変化に3配り(目配り・気配り・心配り)しています。

    【今回の分科会における参加ポイント】
    解剖学や運動学、心理学といった医学的根拠に基づいた身体機能向上と認知機能向上、口腔機能向上に関するリハ的レクを楽しく学ぶことができます。 「時間つぶしのレク」や、根拠や効果が薄い「何となくレク」と決別し、質の高い実践のノウハウを共に学びましょう。

    【メッセージ】
    レクと日常生活が結びつかない、効果的なレクを提供している自信がない、現在提供しているレクは、ルーチンプログラムでマンネリ化している。 そんな悩みを一挙解決するための研修です。医学的根拠に基づいたリハ的レクを一緒に学びましょう。

  •  上村 尚之 氏

    社会福祉法人白寿会
    常務理事
    上村 尚之 氏

    ・社会福祉法人白寿会 常務理事
    ・特別養護老人ホーム白川園 副施設長
    ・福岡県認知症介護指導者会 執行部
    ・苅田町認知症地域支援推進員会 会長

    [経歴]
    ・福岡県立小竹高等技術専門学校校介護科非常勤講師(平成31年度~現在)
    ・認知症キャラバンステップアップ指導者養成講座研修修了(平成28年度)
    ・認知症介護指導者養成研修修了(平成27年度)
    ・認知症地域支援推進委員研修修了(平成28年~現在)
    ・1市2町介護保険審査委員会 委員(平成30年度~現在)
    ・行橋・京都医療介護連携多職種運営会議推進委員(平成26年~現在)

    [専門分野]
    ・エビデンスに基づく認知症介護の実践
    ・認知症を発症しても自分らしく地域で暮らしていくために(地域包括ケア)

    [活動内容]
    認知症を発症しても、地域で安心して住み続けることのできる環境を目指して、地域住民や専門職に向けて研修会の企画・運営を行っています。また、町内のオレンジコーディネーターとして、認知症地域支援推進会を立ち上げ、認知症啓発に取り組んでいます。

    [メッセージ]
    「最後まで自分のことは自分で決めたい」この想いを実現させる為にどうすればいいのだろうか?と日々葛藤しております。認知症を発症しても幸せに暮らすために専門職として、当事者の声(気持ち)に耳を傾け、認知症の症状を理解し、安心できる環境を一緒に創っていくことが大切だと考えています。私の実践報告を交えながら参加者の皆さんと認知症ケアの在り方を考える機会にしていきたいと思います。

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