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生活リハビリ講座2025【東日本(浦和)会場/全6回】

新人職員からベテラン職員まで、介護に関わるすべての方大歓迎

開催日 2025年5月9日 開始:10:30 | 終了:15:30 | 開場:09:45
会場 埼玉建産連研修センター
埼玉県さいたま市南区鹿手袋4-1−7[地図]
※地図は若干の誤差が生じる場合があります。詳細は主催者よりご連絡いたします。

講師 生活とリハビリ研究所代表、理学療法士。一般社団法人「考える杖」代表理事 三好春樹
定員 80名
主催 株式会社円窓社 なるほどケア塾
受講備考 ⦿全6回セット割引価格です。
⦿考える杖会員:27,000円
関連資料

概要

第1講 2025年5月9日(金)
第2講 2025年6月13日(金)
第3講 2025年7月18日(金)
第4講 2025年9月19日(金)
第5講 2025年10月10日(金)
第6講 2025年11月21日(金)

◎医学の限界、倫理主義の息苦しさ、技術主義の皮相さを超える、人間学を根拠とした新しい認知症介護論。
◎全6回をとおして充実した内容の研修会です。認知症ケアをイチからしっかり勉強したい方、ぜひご参加ください。

プログラム

  1. 全6回:講義内容

    第1講:人間学的認知症ケアを始めよう
    ■ 「いい介護」とは何か
    特養職員時代の体験から、病院で「ここまで」と言われて入所した老人達が元気になっていく“秘密”がどこにあったのか、それを探ることから始めます。虐待防止のためのグループ演習も行います。
    ■ 医療と介護の違い
    医療も介護も科学的で専門的なものを目指せ、と教えられてる。確かに病気という特別な状態の身体に関わる医療には必要でしょう。でも介護にはそれよりも大切なことがある。それをお伝えします。
    ■ 人間学を根拠とした認知症ケア
    「治す」ことを前提とした医学的認知症論から離れて、原因にばかり目を向けるのではなく、いま目の前で起こっていることを現象学的に捉えてみる。そこから豊かな介護の方法論が見えてきます。
    ■ 認知症老人の内的世界へ
    「治す」ことにこだわらない介護は、一人ひとりの認知症老人の内面を共有します。時間感覚はどう変化しているのか。空間感覚は?そこに入り込むと、いまよりずっと介護が楽しくなります。

    第2講:認知症の人間学的分類と対応法
    ■ 新しい認知症の3分類
    脳で診断する医療の分類法に対して、「老化に伴う人間的変化」の仕方で認知症を3つに分類します。それぞれに対して、どうか関わるべきか、また関わるべきではないかを提案します。
    ■ 新しい3分類の人間学的根拠
    「死の受容過程論」を説いたキューブラー・ロス、さらにそれを「生の受容過程」へと普遍化した吉本隆明を引用し、3分類の人間学的な根拠を示します。
    ■ 分類別ケース紹介と演習
    特養ホームと在宅で出会ってきた認知症老人の事例から、3分類のタイプ別の判定と、介護方針をグループで演習します。
    【ケース1】「ロシアに行く」と言い張って出ていくNさんへの対応
    「ロシア」とは何か、その内的世界に踏み込みます。
    【ケース2】世界を拒否し、独語をつぶやくIさんへの対応
    【ケース3】デイサービスのスタッフに杖を振り上げるSさんへの対応
    各ケースへの対応を通して、より豊かな介護法を手に入れます。

    第3講:「問題行動」の分析と対応法
    ■ なぜ「BPSD」ではないのか
    「問題行動」のBPSDへの言い換えには問題があります。“of Dementia”では、原因はすべて認知症=脳にあるとされるからです。しかし、認知症の原因のほんとんどは、実は“脳”ではありません。
    ■ 原因を「人生」の中に求める
    老人の生活歴を知りましょう。そうすると老人の見せる不安や混乱が、過去の体験にあると思えることがあります。でも人生は変えられない? 実はそんなことはないんです。
    ■ 原因を「生活」の中に求める
    「問題行動」の最大の原因は、実は日常生活の中にあります。私がいた特養では、夜間の不穏・徘徊の原因の実に60%近くを○○が占めていました。認知症ケア最大のポイントに迫ります。
    ■ 原因を「関係」の中に求める
    目には見えない人間関係を捉える。現在のケアマネジメントに最も欠けている点です。盗られ妄想・嫉妬妄想に薬を出す前に、「関係障害」への関わりを提唱。異食・弄便についても言及します。

    第4講:認知症ケアの7原則
    ■ 「長谷川式」を介護に活かす
    世界的に知られたテストですが、介護に有効に活用されているとは言い難い。2人の認知症のケースへのグループ演習を通して、いい介護のための「長谷川式」の活用法を学びます。
    ■ 認知症ケアの七原則
    【原則①】環境を変えるな、【原則②】人間関係を変えるな。残念ながら現在の制度はこれに反するものばかりです。現場の私たちがそれにどう工夫していけばいいのかをお伝えします。
    ■ 最も大切な原則
    施設入所は、環境も人間関係も変えざるを得ません。そんな時は【原則③】○○○○を変えるな、を守ってください。これまで変えられては、老人を認知症に追い込んでしまいます。
    ■ それでもあきらめない! 最後の原則
    【原則①】も【原則②】も、さらに致命的な【原則③】まで変えられて認知症に追い込まれた方でも、私たちが発想を変えることでちゃんと落ち着ついてもらえる。そのための【原則④~⑦】を紹介します。
            
    第5講:生活づくりの認知症ケア
    ■ 口から食べる、おいしく食べる
    認知症ケア、介護職の最大の強みは、一人ひとりの生活を手づくりできることです。口からおいしく食べることは、認知症老人の無意識が落ち着くための最大の要因です。
    ■ 排泄ケアを認知症ケアの基本に
    「快・不快の原則」を行動原理とする認知症老人には、便秘という「不快」をなくすことが大切。下剤や浣腸といった「不快」ではなく、自然排便という「快」をつくるためのアプローチを学びます。
    ■ 生理学的排泄ケア
    介護現場でもあまり知られていない、便秘の分類と生活的な介護法を、生理学を通して学びます。排泄のメカニズムを知ることで、自然排便を保障する、積極的な方法論を手に入れます。
    ■ 日本人のための入浴ケア
    これまでの生活習慣を守るというのなら、必要なのは機械浴ではなく家庭浴のはずです。特浴ゼロを実現した特養の紹介を通して、日本人にとって理想的な浴槽のカタチとその入り方を学びます。
              
    第6講:関係づくりの認知症ケア
    ■ 「関係障害」という視点
    一方的で乏しい関係が継続すること、それを「関係障害」と呼びます。身体と精神の障害も、この「関係障害」を経由して、本当の障害に至ります。では、その治癒は?
    ■ 「関係障害」治癒の第一歩
    「関係障害」を治す第一歩は、私たち介護職の無意識や感じ方を少しだけ変えることからはじまります。「問題老人」の見方を変えるためのグループ演習を通して、「関係障害」の正体に迫ります。
    ■ 目に見えない関係を評価する
    「家族的関係」と「社会的関係」だけではなく、もう一つの大切な関係という3つの軸で関係的世界を評価します。見えないものを可視化することで、ケアの幅を拡げていきます。
    ■ さあ! 関係づくりをはじめよう!
    「生活づくり」と並ぶ介護職最大の武器が、この「関係づくり」です。いま「個別ケア」から「関係の中の個別ケア」への転換が求められています。さあ! 関係づくりをはじめよう!

受講されることで得られる効果

  • 本講座では、「認知症ケア専門士」の方が資格更新に必要な単位が1日受講で3単位、全6回受講で18単位取得できます。
    (後援:一般社団法人 認知症ケア学会)

講師

  • 生活とリハビリ研究所代表、理学療法士。一般社団法人「考える杖」代表理事
    三好春樹

    1950年、広島県生まれ。特別養護老人ホームに生活指導員として勤務後、31歳で理学療法士の資格を取得。35歳で独立し「生活とリハビリ研究所」を設立。近年は、生活リハビリ講座を全国各地で主催する傍ら、年間100回以上の講演活動を行っている。
    主な著書に『実用介護事典』『完全図解 新しい介護』(講談社)、『介護のススメ!』(ちくまプリマー新書)、『認知症介護』『関係障害論』『ウンコ・シッコの介護学』(円窓社)ほか多数がある。

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